農作業で坐骨神経痛
約1か月前に60代後半の男性の患者様が奥様の紹介で来院されました。
右の臀部に痛みがあり、右下肢全体に重い感じとしびれがありました。
典型的な坐骨神経痛でした。
6年前に奥様が来院された時も、農作業での坐骨神経痛でのお悩みでした。
ご主人も農業のお仕事をされており、痛む前に田んぼの泥を掻き上げる作業をされていました。
それ以外にも人参やニンニク、エシャレットなどの苗の植え付けや種蒔きで腰に負担のかかる姿勢が続いたそうです。
最初は腰を反らすのが痛むだけだったのが、10日程たって脚の症状が出てきたので病院に行き、MRIなどの検査を受けて痛み止めを処方さていました。
しかし、それから5日間程が痛みのピークで薬を飲んでも夜に眠れなかったと言われました。
それから5日後の当院の初来院時には少し和らいでいたものの、夜寝るときと朝の痛みが強く、日中でも座るのは30分が限度で歩くにも痛みが伴っていました。
体のバランスをチェックして、神経の出口である骨盤部分や神経が収まっている背骨を整える施術を始めました。
1週間後の来院時は、歩くのが痛みではなく違和感程度になっていて膝から下のしびれ感が少しましになっていました。
しかし、浴槽を跨ぐ時に脚の付け根がつれる感じが度々あるということでした。
翌週の来院時は、臀部に張りは感じるが痛みは無く、歩き出しに脚にジワッとしびれを感じるものの、1時間歩いても大丈夫になっていました。
その翌週は、歩き出しの症状は変わらなかったですが、臀部の張り感がなくなり跨ぐ動作の抵抗感も減っていました。
そして先日、初来院から約1か月後の来院でしたが、大腿部(太もも)のしびれ(というより違和感)は残っていましたが、それ以外は大丈夫で農作業も問題なくできるまでに回復されていました。
さつま芋の収穫で前屈みが続いた後は流石に腰が伸びづらいとは仰っていました。
坐骨神経痛は手こずる事も少なくないので、今回はかなり順調に改善したケースでした。
指導させて頂いた運動療法をしっかり行っていた事と姿勢や動作に気を付けたので、施術との相乗効果が出たと思います。
屈む時は膝や股関節を曲げて、腰がなるべく丸まらないようにしたり出来れば片膝を地面に付けて作業するようアドバイスをしました。
帰り際に、痛みで出来なかったゴルフの再開時期について相談を受けました。
好きなことが出来るようになる実感が持ててとても嬉しそうでした。
皆様も何歳になっても好きなことが出来る身体を目指して、先ずはなるべく良い姿勢で生活するように心掛けていきましょう。