横座りは痛みの元
40代女性の患者様のケースです。
旅行で新幹線に乗った際に、座席の上で横座りの状態を続けた後に右側の股関節、臀部、膝裏に痛みが出現しました。
痛みのピークは3日後で、前かがみの姿勢が特に辛く、痛みだけではなくて脚の裏側にしびれが出るとのことでした。
1週間様子を見ていたけれどあまり改善せず、7・8割の痛みが残っている状態での来院でした。
朝が一番痛みが強く、ベッドから降りるのも辛いのと、上記の症状に加え歩くと股関節に違和感があるとのことでした。
運動検査の為に仰向けに寝てもらい、膝を胸に近づけるように股関節を曲げていくと痛みがあるだけではなく、真っ直ぐにいかずに斜めに曲がっていきます。
横座りの習慣がある人に良く見られるもので、股関節の問題だけではなくて骨盤が歪んでいる場合がほとんどです。
この方もうつ伏せになって頂いて骨盤の仙腸関節という部分を押さえてみると、右側だけ圧痛がありました。
あくまでも悪い習慣の積み重ねの結果としての症状であり、旅行の際の横座りは最後の一押しをしただけですよと説明しました。
すると、そういえば月に一回ほど右側だけ足の指がつることがあると、思い出してお話をされました。
骨盤や股関節を整える施術を行い、姿勢に関する注意やセルフケアについてお話をして初日は終わりました。
2回目の来院時は痛みがピークの半分位になっていました。
朝の洗顔時の前かがみは辛いけれど、日中はだいぶ良くて歩行時の違和感も無くなっていました。
それから10日後の来院時はまだあまり大きな変化は無く、臀部に常に痛みを感じるけれどしびれの頻度が減っているという状態でした。
さらに1週間後の来院時、前回があまり芳しいとは言えなかったので心配でしたが、尋ねてみると来院の2日前に急に楽になり痛みがピークの1割程まで下がったと笑顔で報告をされました。
来院時には少し痛みが戻ってはいましたが、良い状態を体験しているので、また改善出来るという実感が持てていたので表情は明るかったです。
まだ完全には治ってはいませんが、きっと良い経過をたどれると思います。
歪みの原因となる悪い姿勢は色々ありますが、中でも横座りはその筆頭とも言えるものです。
特に女性は股関節のはまり具合が男性より浅くて不安定になりやすいので、横座りは絶対にしないようにしてください。