体の歪みと歯ぎしり
このお仕事をしていると、主訴ではない症状が先に改善することがよくあります。
先日にこんな事がありました。
20代の女性の患者様で主訴は右上肢と足裏の痛みとしびれ、それと背中の痛みでした。
他の病気もあり、お母さまとご一緒に来院されました。
症状は常にあるわけではなく、数分で治まるけれども1日のうちに何回も起きるというものでした。
中学生の頃から始まり、今までに整形外科や神経内科、大きい総合病院にいきMRIも含め検査したけれど原因は不明でした。
「精神的なものが原因でしょう。」と言われ困ってしまったこともあったそうです。
問診票には姿勢の悪さについての記述もありました。
実際にお身体のチェックをさせて頂くと、背骨に横方向の歪みがあり、まっすぐに立ってもらうと首も少し傾いていました。
体の歪みが症状を引き起こしている可能性があることと、施術方針をお伝えしてスタートしました。
2週間後の来院時には、背中の痛みの範囲は狭まったものの手足の症状に目立った改善は見られませんでした。
その時に歯ぎしりについてお話をされました。
以前から、寝ている時ではなく起床時に度々歯ぎしりをするが、本人は無自覚の為どうしようもないとのことでした。
ストレスが原因で起こるとも言われているので尋ねてみると、思い当たることは何もないと仰いました。
顎の動きの問題の可能性もあると思い、首との関連の話をした上で施術と顎関節の動きをサポートするテーピングをしました。
1週間後の来院時に尋ねてみると、背中の痛みが治まっていることと歯ぎしりの頻度が明らかに減っていると報告をうけました。
手足の症状や首の傾きが目に見えて改善した訳ではなかったですが、1つでも良い兆候があることで前向きな気持ちになれるようでした。
慢性的な症状は改善に時間がかかることも多いので、セルフケアを続けるうえでもモチベーションが上がるのは良いことだと思います。
体の不調にお悩みの方は、些細なことでも良い変化を感じるようにして改善に向けて頑張っていきましょう。