自己流のストレッチで痛めた方へ

こんな経験はありませんか?
先日、自宅で自己流のストレッチをして腰と股関節を傷めた方が来られました。
このようなケースは少ないとは言えません。

あなたも体のために良かれと思ってストレッチをして、かえって痛みが出てしまったことはありませんか?

ストレッチは上手に行えば柔軟性がまして、疲労回復や血流の促進が図られます。
でも、やり方を間違えるとかえって筋肉や関節、靭帯などを傷めてしまいます。

それはなぜでしょうか?

ストレッチの種類
もともとラジオ体操などの柔軟体操は日本でも行われていましたが、ストレッチという言葉は1970年代にアメリカで普及され、後に日本に輸入されました。

ストレッチの種類は大きく以下の2つに分類することが出来ます。

1.反動をつけるなどの動きを伴った動的なストレッチ。
  ラジオ体操はこれに含まれます。

2・筋肉をゆっくり伸ばして、その状態をゆっくりキープする静的なストレッチ
  一般的にストレッチと言えばこちらをイメージするのではないかと思います。

間違ったやり方をした際に、動的ストレッチの方が大きな力が加わる分だけ傷めやすいですが、静的ストレッチもリスクはあります。

ストレッチで陥りやすい間違えたやり方
ストレッチで痛くなる原因で最大の要因は、強く引っ張り過ぎることです。

そもそも筋肉は収縮して働くように出来ていて、アクチンとミオシンという2種類の筋繊維が、スライドしながら距離を近づけることで力を発揮します。
ですので、筋肉それ自体が内側から伸びるという性質はありません。

それを外側から強く引っ張ってしまうと、筋肉の繊維に細かい傷がついて炎症を起こして痛みが出ます。

また、筋肉は腱に移行して骨にくっつきますが、筋肉と違って腱はほとんど伸びないので、引っ張られる力が繰り返し加えられると切れてしまうことがあります。(例:アキレス腱断裂)

上手にスチレッチをするコツ
当院に来られた方からストレッチのやり方を聞かれた時に、まずアドバイスするのは「外から引っ張らないこと」

例えば肩のストレッチをする時に、二の腕を反対側の手でもってグーッと引っ張りますよね?
あれをしないようにアドバイスします。

ではどうするかというと、猫が伸びをする時の様に、あるいは例えばラジオ体操で体の脇を伸ばす体勢のままじっとすると良いです。

ポイントは1・「つかまない、ひっかけないで」
     2・「息をゆっくり吐きながら」
     3・「反動をつけずにじっとしている。」

の3つです。

この3つのポイントを守って行えば痛くなることはほぼありません。

上手に行って、心地よい体ですごしましょう。

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