肋間神経痛と抗うつ薬
60代の男性の患者様のお話です。
初めて来院されたのは5年以上前で、腰痛と坐骨神経痛がありました。
当院の施術を気に入ってくださり、治った後もメンテナンスで月に1回ほどのペースで通院されていました。
その方が先月の初旬に来院されたさいに肋骨部の痛みを訴えました。
咳やくしゃみ、深呼吸をしても問題なく、手で圧迫しても痛みは無かったので骨折ではないと判断しました。
詳しく症状の出かたを聞いてみると肋間神経痛のようでした。
夜寝ていても痛みで夜中に目が覚める状態が4日程続いていました。
吹き出物は無かったですが、シップを貼っていたとはいえ少し赤くなってる部分もあり、痛みの強さからしても帯状疱疹かもしれないと疑いました。
痛みと発疹の出現にタイムラグがあるからです。
直ぐに病院に行くことを勧めてその日は終わりました。
2週間後に来院された時にお話を聞いみると、病院で肋間神経痛と診断されて痛み止めを処方されていました。
原因は不明でしたが、帯状疱疹ではなかったということで一安心でした。
それから1か月後の来院時に経過をお聞きしました。
痛みが治まっても薬を飲まないと再発する事が続いたので他の神経内科を受診されたそうです。
そこで、ストレスが原因ではないかと言われて痛み止めと併せて抗うつ薬を処方されていました。
ストレスに関しては思い返してみればということで、定年のことをお話しされました。
痛みが出始めた少し前に定年を迎えて、周りの方から声をかけられることが多かったのですが、退職する訳ではなく同じ生活を送っているのに指摘されるのが気になっていたそうです。
うつの症状は無かったですが、神経をやわらげるためと説明をされてお薬を処方されたそうです。
当院に来院される3日まえから痛み止めを飲まずに抗うつ薬だけで痛みがない状態が続いていました。
お話を聞いて、心と体の密接な繋がりやストレスの怖さについて改めて考えさせられました。
もちろん、まだ治ったと言えるかは分かりませんし薬によって症状が抑え込まれいるだけかもしれません。
それでも肋間神経痛に抗うつ薬とは予想がつきませんでした。
当院は骨盤や背骨を整える施術をメインとしており、薬の処方はできませんが多方面からのアプローチのアドバイスは出来るように心掛けていきたいと思います。
皆様もストレスを貯め過ぎないようにお気を付けください。